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添乗員の帰着リポート 2022年11月6日発 歴史と自然、宇宙を感じる種子島と屋久島の旅 4日間
鹿児島県の屋久島と種子島へ行ってきました。羽田空港を飛び立ち、福岡空港でプロペラ機に乗り替えて屋久島空港までは約1時間、世界遺産の島・屋久島に到着です。屋久島はひと月に35日雨が降ると言われる程に雨が多い場所です。近くを流れる暖流(黒潮)の湿った暖かい空気が、洋上のアルプスといわれる屋久島の山々に当たって雨を降らせます。
年間降水量は山地で1万ミリ、里地でも5千ミリもあるそうです。この豊富な雨量によって屋久島の自然は育まれてきたのですね。まずは志戸子ガジュマル公園へ。気根で知れるガジュマルですが、屋久島と種子島辺りが自生の北限だそうです。樹齢500年以上のガジュマルの他、亜熱帯の植物を色々見ることができました。続いて「千尋(せんぴろ)の滝」へ。落差66mを誇るこの滝は、滝そのものも凄いですが、隣の花崗岩の一枚岩が凄いです。屋久島が花崗岩から成り立っていることがよくわかります。続いてヤクスギランドへ。屋久島といえば屋久杉。屋久島にある杉はどれも屋久杉かといえば違うそうで、標高500m以上の山地に自生する樹齢1千年を超える杉を特に「屋久杉」と言うそうです。この屋久杉を比較的手軽にご覧いただけるのが「ヤクスギランド」です。体力や滞在時間に合わせて幾つがコースがありますが、今回はお手軽30分コースで整備された遊歩道を散策しました。30分コースはお散歩感覚で歩けますので、特に歩くのがお好きな方には少し物足りないかもしれませんが、特別な装備も必要なく屋久杉と屋久島の自然を感じるには良いと思います。もっと歩きたい方はそれなりの装備をして更に上級コースを歩きましょう。ヤクスギランドを後にして最も簡単に見ることができる屋久島を代表する屋久杉の「紀元杉」に会いに行きました。車を降りてすぐに視界に入る場所にあります。樹齢は何と3千年。冗談抜きで雰囲気というかパワーを感じました。屋久島最後の観光は白谷雲水峡です。屋久島を代表する見所の一つでジブリ映画「もののけ姫」の舞台のインスピレーションを得た場所と言われています。清らかな水、緑の苔、植物、峡谷沿いの遊歩道は決して楽々ではありませんが、屋久島の自然を身近に体感することができます。それでは名残惜しいですが屋久島を後にして、お隣の種子島へ高速船(45分間)で移動です。まずは種子島のパワースポット宝満神社へ。境内には長距離移動することで知られる蝶・アサギマダラがたくさん居ました。続いて七色観望所から美しい海を眺めました。この後に鉄砲伝来の地として知られる門倉岬も訪問しましたが、実際にポルトガル船が漂着したのはこの辺りの浜だったかもしれません。昼食前に立ち寄った「種子島宇宙芸術祭インフォメーション」では、「ブロッケン5」という素晴らしいアート作品にも出会えました。そして種子島といえば宇宙センターですよね。今回は科学技術館の見学ツアーに参加しました。混載バスに乗って「科学技術館」から「ロケットの丘展望所」、「ロケットガレージ」、「総合指令棟」を1時間15分で巡るコースです。大迫力のロケットやテレビでよく見る指令棟は感動モノでした。この日、11月8日は442年ぶりに皆既月食と惑星食が同時に見えるということで、夕食後にホテルの敷地からお客様と一緒に観察しました。写真は空飛ぶイクラではありません。一応皆既中の月になります。スマホ撮影の限界ですね。次回は322年後だそうで、見るのは無理ですね。このような特別な日を種子島で迎えたことはとても幸運でした。さて、種子島観光最終日は広田遺跡ミュージアムへ。弥生時代後期から7世紀古墳時代にかけての墓地跡ですが、貝府という貝殻の装飾品が多く出土されています。墓地があるのに集落跡がない、貝殻装飾に使われている貝殻が種子島周辺では採れないなど未だに謎が多く残っているそうで想像を掻き立てられます。続いて「千座(ちくら)の岩屋」へ。太平洋の荒波に削られた洞窟で干潮時にしか中に入れません。千人が座れる程広い洞窟ですが、中から見る外の海の景色はとても神秘的でした。最後は鉄砲館へ。コンシェルジュさんによる丁寧な案内でたくさんの貴重な鉄砲を見学しました。屋久島1泊、種子島2泊、合計3泊4日の旅でしたが、ツアータイトルにあるように歴史、自然、宇宙を感じる4日間でした。今回の旅もご参加のお客様、現地のスタッフのご協力、また好天にも恵まれて楽しい旅になりました。ありがとうございます。